水道の普及前、宮古島の人々を支えたウリガー(洞井)のなかでも平良近郊ではもっとも規模の大きいものが、「盛加ガー(ムイカガー)」です。ウリガー(洞井)とは、地下にある湧水地のことで、洞窟のなかの泉を指します。川のない宮古島では、天水とウリガー(洞井)で水を確保していました。盛加ガーは、直径約24mの開口部から石段を103段降りたところにあります。石段は、かつて水汲みに訪れた女性たちが上り下りすることで石の角が取れ滑らかになっています。盛加ガー内には、貝殻が多くみられ、周辺からは青磁片、土器片などが採取されていることから、古くから集落の水源地として利用されていたことが分かります。洞窟をつくり出す自然の偉大さと、水と人間の文化、その両方を感じられるおすすめのスポットです。